晴天の霹靂とは正にこの事。
FCバルセロナとメッシの間で新たな契約が結ばれ、新シーズンに向けて始動しようとした矢先、メッシとの契約を断念すると突如クラブの会長から発表がありました。
で、その2日後にはパリサンジェルマンがメッシと契約を締結。ネイマール、ムバッペらとドリームチームを結成し、今や名実とも世界一注目されるクラブに変貌を遂げています。
幼少期から過ごしていたバルセロナを離れるということはメッシ本人も思っていなかったはずで、何故こんな事態になったのかを情報収集してまとめてみました。
結論を先に完結に言うと、
メッシとの契約はサラリーキャップ制度
*1に違反するためです。
バルセロナは近年の放漫経営によって
2020-2021シーズン
・総収入660億円で、サラリーキャップによる年俸上限は450億円
・選手の総年俸額は443億円(そのうちメッシは180億円、他選手合わせて263億円)
2021-2022シーズン
新型コロナの影響で総収入が激減し、その結果年俸上限は200億と定められた。
⇒よって、<2021-2022シーズンに向けてサラリーキャップを順守するためには、今の総年俸額から250億円を削らないといけない。
という状況でした。
そのため人件費削減に向けて、クラブは給料の減給あるいは高額年俸者の他クラブへの売却を推進して来ました。当然メッシも(減給の)対象です。
メッシについては2021年6月30日で契約が終了するため、新たに新契約を結ぶ必要があります。年俸については前契約から半減の90億円でクラブと合意していたようです。*2
しかし、ここでサリーキャップ違反時のある1つの罰則が、バルサとメッシとの長きに渡る物語を終焉させることになります。それは、、、
新たに獲得した新戦力を、チーム登録出来ない。
前契約の延長ということなら罰則対象外になりましたが、クラブ側が契約終了しても再度メッシと契約できるだろうと思っていたのかわかりませんが、契約延長していなかったので、メッシは契約上は新戦力という扱いになり、この規定に違反してしまいます。
クラブは罰則を回避してメッシをチーム登録可能にするため、メッシ以外の人件費の削減を一層力を入れて進めていくことになりましたが、グリーズマン、デンベレ、コウチーニョ等の高給取り選手の売却は一行にして進まず、最終的にはサラリーキャップの上限内に年俸総額を抑える見込みが立たないことから、メッシとの新契約を断念しました。