【あらすじ】
・有名ベストセラー推理作家の不倫の末に生まれた藤阪燈真。母の死からちょうど2年たったある日、父の宮内彰吾の訃報を知るが、宮内の長男から「世界でいちばん透きとおった物語」という新作の小説の原稿に心当たりはないかと連絡がくる。相続のゴタゴタに巻き込まれたくない燈真だったが、編集者の霧子の助言を元に原稿を探し始める。
【感想】
・200頁ちょっとという、文庫本にしては薄いがしっかりラストまで書かれている。途中のどうでもいい余計な会話や描写がなくスムーズに物語が展開していくので読みやすい。
・最後、前振りなく突然霧子が全部結末を語っていたのが、霧子有能すぎる。
と、ここまでは普通の感想。
宮内が燈真に読んでもらうために、すべての見開きの文章レイアウトを全く同じ左右対称形にする。このネタバレを恥ずかしながら他の人に教えてもらって衝撃が走りました!よく見たら棒線や中点が異様に目立つね。まさに紙の本でしか体験できない感動があります。